3回目のトレーニング指導

今日はモーグル女子選手の3回目のトレーニング日でした。緊急事態宣言も解除されたので長野県在住のコーチも同伴です。

まずは前回同様歩行の指導から入りました。
普通の歩行をしてもらって1回目、2回目と映像で比較を行うと明らかに良くなっていました。そしてコーチに映像で違いを見てもらい、そして今日のテーマに入りました。

今日のテーマは「足関節(足首)の強化トレーニング」です。

スキーブーツの中でどのように足関節を使うのか?を歩行練習で確認して、その感覚を3Fトレーニングへとつなげていくことを行います。

ほとんどの女子選手は男子選手に比べてハムストリングをバネのように使えません。そのことがお尻が落ちたポジションにつながるのです。

では、女子選手と男子選手とでは何が違うのか?
それは、足関節の使い方に違いがあります。(これは日本の男子選手にも共通する点はありますし、一般の方たちは大多数といって良いと思います。この問題は、日本人の生活習慣に起因するのではないかと、和式のトイレや靴を脱ぐ畳の生活などその要因ではないでしょうか。)

どうして足関節の使い方に違いが出てくるのか?
それは、骨盤の傾斜に由来すると考えています。

男子より女子の方が骨盤の傾斜が前傾しており、骨盤も女子の方が広いので自ずと股関節は内旋位となりやすい、そのことにより足部の内側で立ちやすくなります。要するにX脚になりやすいのです。

内側で立つと内側アーチが下がる方向へ荷重がかかりますが、その代謝でつま先、特に親指側の底屈(床方向へ押しつける)がおき、内側アーチを維持しようとします。

底屈とは足関節を伸ばす運動ですが、足関節を曲げる運動は背屈、要するに真逆の代謝となっているのです。(この代謝が外反母趾の要因ではないかと私は思っています。外反母趾の患者さんは女性に多いです。)

私はこのような女子特有のメカニズムが働いているのではないかと考えています。

スクワットのような腰を落とす運動のとき、当然足首を曲げなければいけません。
しかし、上記のような女子特有のメカニズムであれば重心が後退して後ろに倒れてしまいますが、そうならないために協調した運動として、足部は回内して、内側アーチを下がり、足首を曲げることが出来るようになっているのです。

足部の回内は、足部が扁平することであり、足部の関節が緩むことで、足部の関節が緩むと距骨関節も回内します。
このようなメカニズムでスキーブーツを履いて立っているのですから、足首を曲げる、使うとはブーツのタンに寄りかかっているだけといっても過言ではないのです。

モーグル競技のコブを滑る行為は、連続するブレーキ運動と落下運動に対応することです。そのためには、足部の強化は重要なのです。足元がぐらついていたらこのような連続運動に耐えられません。

そして、この足部のぐらつきが下腿三頭筋の緩みとなり、ハムの効き、バネ力を悪くしているのです。

このようなことから、今担当している女子選手には地道なトレーニングですが、コロナ禍だからこそ取り組めるトレーニング内容だと考えています。

そして、今日インソール用の足形採取を行いましたが、5月19日から開始したトレーニングの効果が早くも足形にも出ていました。
右足の第1列軸(親指の軸)の異常な底屈は改善され、左右ともに足関節の底屈による足趾の浮き指が改善されていました。足関節の底屈位の改善は足関節の使い方が良い方向に改善されているということです。

このトレーニングの効果が、今月後半に行く月山のスキーキャンプでどのように出てくるのか楽しみです。

1回目の足形
2回目の足形
右足形の比較
左足形の比較